【正解】D
【0からの解説】
①前提知識:Gmail の迷惑メール設定(管理コンソールの[アプリ]>[Google Workspace]>[Gmail]>[迷惑メール、フィッシング、不正なソフトウェア]>[迷惑メール])では、「承認済み送信者のリスト(アドレスリスト)に含まれるアドレスまたはドメインからのメールについて迷惑メールフィルタをバイパスする」設定を OU 単位で構成できます。アドレスリストは、特定のメールアドレスやドメインをまとめた一覧で、指定した送信者だけを対象にできます。さらに「認証されていないメールはバイパスしない」オプションを併用すれば、送信者になりすましたメールがバイパスされるリスクも抑えられます。一方「メールの許可リスト(email allowlist)」は IP アドレス単位で迷惑メール判定を回避する設定、「より積極的に迷惑メールをフィルタリングする」は組織全体のフィルタ強度を上げる設定です。
②要件の整理:(1) 既知の外部の連絡先からの正当なメールを確実に届ける、(2) 追加のリスクを生じさせない、(3) できるだけ早く、の 3 条件です。
③正解の理由:承認済み送信者のアドレスリストを作成して迷惑メールフィルタのバイパスを設定すれば、管理者がすぐに適用でき、対象を「既知の連絡先」だけに限定できます。他の送信者に対する迷惑メール対策は一切弱めないため追加のリスクを最小限に抑えられ(「認証されていないメールはバイパスしない」を併用すれば、承認済み送信者になりすましたメールまでバイパスされることも防げます。フィルタ全体を緩める C との違いはこの「追加のリスク」の有無です)、バイパスされたメールは受信トレイに届き、受信者が自分で迷惑メールかどうかを判断・報告できます。Google のトラブルシューティング ヘルプでも、正当なメールが迷惑メールに分類される場合の管理者の対処として、信頼できるドメインやアドレスを迷惑メールのバイパス リストに追加する方法が案内されています。
【誤りの選択肢】
A:個々のユーザーが[迷惑メールではない]とマークする方法は、各自の操作に依存し、Gmail の学習にも時間がかかるため、すぐに確実な解決にはなりません。多数の従業員が影響を受けている状況で、管理者による一括対処に劣ります。
B:送信者側の DMARC(SPF・DKIM と組み合わせた送信ドメイン認証)の整備は長期的には有効ですが、外部組織の作業に依存し、いつ完了するか分からないため「できるだけ早く」という要件を満たしません。
C:「より積極的な迷惑メール フィルタ」をオフにすると、対象 OU のすべての受信メールに対する迷惑メール対策が弱まり、問題の送信者以外からの迷惑メールやフィッシングも届きやすくなるため「追加のリスクを生じさせない」に反します。また送信者のメールシステムの IP アドレス(クラウドのメール配信基盤などでは多数の送信者と共有されることもあります)を許可リストに入れると、同じ IP から送られる無関係なメールまで迷惑メール判定を回避してしまいます。
【参考】
Gmail で正当なメールが迷惑メールに分類される | Support & troubleshooting許可リスト、拒否リスト、承認済み送信者 | Gmail迷惑メールの管理オプション | Gmail