【正解】A
【0からの解説】
①前提知識:セキュリティ調査ツール(管理コンソールの[セキュリティ]>[セキュリティ センター]>[調査ツール]、Enterprise 系エディションで利用可能)では、データソース「Gmail のメール」や「Gmail ログイベント」を条件(送信者・件名など)で検索し、見つかったメールに対して一括で対処できます。対処のアクションには[受信トレイに移動][メールを迷惑メールとして報告][メールをフィッシングとして報告][メールを隔離に送る][メールを削除][メールを復元]などがあります。[フィッシングとして報告]を選ぶと、該当メールはユーザーの迷惑メールフォルダに移され、フィッシングであるという警告とともに表示され、Google のフィッシング検出の学習にもフィードバックされます。
②要件の整理:人事部を装い、パスワード更新を口実にリンクをクリックさせる典型的なフィッシング(なりすまし)メールです。すでに配信済みのメールを、受信した全ユーザー分まとめて修復したいという要件です。
③正解の理由:調査ツールで送信者や件名を条件に検索すれば、そのメールを受信した全ユーザーとメッセージを特定できます。そのうえで[フィッシングとして報告]を実行すれば、受信済みメールを一括で無害化でき、メールの性質(認証情報を盗む詐欺)に最も合った分類で処理できます。
④類題との違い:同じように人事部を装ったメールを調査ツールで検索して対処する場面でも、類題では[メールを削除]が正解になることがあります。違いは「何を求められているか」と「選択肢に何があるか」です。問題文が「受信者のメールボックスから取り除く」「ユーザーが二度と開けないようにする」のように完全な除去を求めている場合は[削除]が最も確実です。一方、本問は「修復(無害化)」を求めており、選択肢に[削除]はありません。並んでいるのは[フィッシングとして報告]と[迷惑メールとして報告]なので、メールの性質に合った[フィッシングとして報告]を選びます。つまり、調査ツールで受信済みメールに一括で対処するという考え方は共通で、要件と選択肢に応じて最も適したアクションを選ぶ、と覚えておくと混乱しません。
【誤りの選択肢】
B:[迷惑メールとして報告]でもメールは迷惑メールフォルダに移りますが、このメールは単なる不要な広告ではなく認証情報を盗むフィッシングです。フィッシングとして報告すればユーザーに危険性の警告が表示され、フィッシング検出にも正しくフィードバックされるため、A のほうが適切です。
C:アクティビティ ルールは今後発生する類似イベントを検出・通知するものであり、すでに配信済みの不審なメールを修復しません。通知だけで無害化のアクションも伴わないため要件を満たしません。
D:従業員に報告を依頼する方法は各自の対応に依存し、見落としやリンクのクリックを防げません。管理者が一括で即時に対処できる調査ツールに比べて遅く、確実性も劣ります。
【参考】
検索結果に基づいて対応する | Security & data protectionGmail のメール | Security & data protection