【正解】A
【0からの解説】
①前提知識:Google Vault には、データを保持するための仕組みが 2 種類あります。(1) 保持ルール(retention rule):組織や OU 全体に対し「〇年間保持し、期間後に削除する」といった情報ガバナンスのための定常的なルールで、デフォルトの保持ルールとカスタムの保持ルールがあります。(2) 記録保持(リティゲーション ホールド、hold):訴訟や調査のために、特定のユーザー・OU のデータを「期間の定めなく」保全する仕組みで、案件(matter)の中で作成します。ホールドはすべての保持ルールより優先され、ホールドが解除されるまでデータは Vault から削除されません。ユーザーがファイルを削除・ゴミ箱を空にしても、Vault 上では保全されます。
②要件の整理:特定の従業員 1 名、法的調査という目的、少なくとも 1 年保持、ユーザーやその他の手段で削除されないこと、が条件です。
③正解の理由:法的調査に伴うデータ保全は、まさにホールドの用途です。Vault で案件を作成し、その従業員のアカウントを対象にドライブのホールドを設定すれば、調査が続く限り(1 年以上でも)データは確実に保全され、保持ルールの期限による削除やユーザーの削除の影響も受けません。
【誤りの選択肢】
B:OU 単位のカスタム保持ルールを 1 年にすると、デフォルトの 5 年よりも短い期間でデータが削除対象になり、かえって保護が弱くなります。また保持ルールは期間が過ぎると削除されるため、調査が長引いた場合に保全できません。訴訟・調査目的にはホールドを使うのが Google の推奨です。
C:組織全体のデフォルト保持ルールを短くすると、全ユーザーのデータが 1 年で削除対象になり、組織のコンプライアンスを損ないます。特定の従業員の調査対応として不適切です。
D:デフォルトの保持ルールを確認するだけでは何の措置にもなりません。保持ルールは将来変更・削除される可能性があり、調査対象者のデータを確実に保全する手段としてはホールドに劣ります。
【参考】
ドライブ、Meet、Google サイトのデータを記録保持の対象にする | Google Vaultデータ保持の仕組み | Google Vault