模擬問題集ANS-C01練習問題 14

ANS-C01 練習問題 14

AWS Advanced Networking – Specialty・ネットワークの実装・無料公開(全 200 問中 15 問を無料公開中)

問題
ある企業には、異なるサプライヤーによる複数の冗長リンクで相互接続された 2 つのデータセンターがあります。企業は 172.16.0.0/16 CIDR ブロック内の IP アドレスを使用しています。企業は 2 つのデータセンター間で、プライベート ASN(自律システム番号)と IGP を使用して iBGP を実行しています。 企業はハイブリッド構成へ移行しつつあり、最初は AWS クラウド内で 1 つの VPC を使用します。AWS Direct Connect 接続が、プライベート VIF を使用して第 1 データセンターから Direct Connect ゲートウェイに引かれています。この接続上で、企業は 172.16.0.0/16 ネットワークの集約ルートをアドバタイズしています。企業は、別の Direct Connect ロケーションで第 2 データセンターからの 2 つ目の集約ルートを設定する計画です。 企業は、AWS との間のトラフィックを第 1 の Direct Connect 接続経由でルーティングするソリューションを実装する必要があります。このソリューションは、第 2 の Direct Connect 接続をフェイルオーバー目的でのみ使用しなければなりません。 この要件を満たすソリューションはどれですか?

選択肢と解説

  • 1
    第 2 データセンターから AWS への BGP アナウンスにプライベート ASN をプリペンドする。第 1 の Direct Connect 接続に 2 つ目の VIF を追加する。第 1 データセンターからはプリペンドなしで同じネットワークをアドバタイズする。AWS から 2 つのデータセンターへの BGP アナウンスにも同じセットアップを実装する。
  • BGP アナウンスを local preference の BGP コミュニティタグでタグ付けする。第 1 データセンターには高 preference のタグを設定する。第 2 データセンターには低 preference のタグを設定する。第 2 データセンターのルーターを、第 1 データセンターからのアドバタイズよりも AWS からの直接 BGP アドバタイズの local preference を低くするように構成する。
  • 3
    Direct Connect ゲートウェイを、第 1 データセンターとの Direct Connect 接続経由でルーティングするよう優先設定する。第 2 データセンターのルーターを、第 1 データセンターからのアドバタイズよりも AWS からの直接 BGP アドバタイズの local preference を低くするように構成する。
  • 4
    第 1 データセンターからアドバタイズされる BGP ルートに、ローカル AWS リージョンの BGP コミュニティタグを構成する。第 2 データセンターからの BGP アナウンスに AS_PATH プリペンドを構成する。

解説

【正解】B

【0からの解説】
この問題は「アクティブ/パッシブ(プライマリ/フェイルオーバー)」の経路制御を、双方向(AWS→オンプレ と オンプレ→AWS)で正しく実現する方法を問うています。

双方向を制御する必要がある点に注意します。
AWS への入り(オンプレ→AWS)方向: AWS が複数の Direct Connect から同じプレフィックス 172.16.0.0/16 を受け取ったとき、どちらを優先するかを制御する手段が必要です。AWS は受信ルートの優先順位として、まず最長プレフィックス一致、次に local preference の BGP コミュニティタグ(7224:7100=低、7224:7200=中、7224:7300=高)、最後に最短 AS_PATH の順で判断します。第 1 データセンターからのアナウンスに高 preference タグ、第 2 データセンターに低 preference タグを付ければ、AWS は通常は第 1 経由を選び、第 1 がダウンしたときだけ第 2 にフェイルオーバーします。
AWS からの出(AWS→オンプレ)方向: 第 2 データセンターのルーター側で、AWS からの直接アドバタイズより第 1 データセンター経由(iBGP)のルートを優先するよう local preference を調整すれば、戻りトラフィックも通常は第 1 経由になります。

選択肢 B はこの両方向の制御をカバーしているため正解です。

※補足: AWS への inbound 経路制御として AWS が公式に推奨するのは local preference コミュニティタグ(7224:7100/7200/7300)であり、AS_PATH プリペンドより確実に効きます(AWS の経路選択では local preference の方が AS_PATH より先に評価されるため)。

【誤りの選択肢】
A:プライベート ASN のプリペンドは AS_PATH を長くする手法だが、AWS の経路選択では local preference コミュニティの方が先に評価されるため、コミュニティタグほど確実ではない。さらに「2 つ目の VIF を追加」など余計で、双方向の制御も不十分。
C:「Direct Connect ゲートウェイ側で接続を優先設定する」という機能は存在せず(DXGW に経路優先のスイッチはない)、経路制御は BGP 属性で行う必要があるため誤り。
D:「ローカル AWS リージョンのコミュニティタグ」はリージョン到達範囲(スコープ)を制御するもので優先度制御ではない。優先度の主制御を AS_PATH プリペンドだけに頼るのは local preference より弱く、要件のアクティブ/パッシブを確実に実現できないため不適切。

【参考】
Direct Connect ルーティングポリシーと BGP コミュニティ(local preference)
Direct Connect でのアクティブ/パッシブ冗長構成の設計
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