【正解】B
【0からの解説】
この問題は「アクティブ/パッシブ(プライマリ/フェイルオーバー)」の経路制御を、双方向(AWS→オンプレ と オンプレ→AWS)で正しく実現する方法を問うています。
双方向を制御する必要がある点に注意します。
・
AWS への入り(オンプレ→AWS)方向: AWS が複数の Direct Connect から同じプレフィックス 172.16.0.0/16 を受け取ったとき、どちらを優先するかを制御する手段が必要です。AWS は受信ルートの優先順位として、まず最長プレフィックス一致、次に
local preference の BGP コミュニティタグ(7224:7100=低、7224:7200=中、7224:7300=高)、最後に最短 AS_PATH の順で判断します。第 1 データセンターからのアナウンスに高 preference タグ、第 2 データセンターに低 preference タグを付ければ、AWS は通常は第 1 経由を選び、第 1 がダウンしたときだけ第 2 にフェイルオーバーします。
・
AWS からの出(AWS→オンプレ)方向: 第 2 データセンターのルーター側で、AWS からの直接アドバタイズより第 1 データセンター経由(iBGP)のルートを優先するよう local preference を調整すれば、戻りトラフィックも通常は第 1 経由になります。
選択肢 B はこの両方向の制御をカバーしているため正解です。
※補足: AWS への inbound 経路制御として AWS が公式に推奨するのは local preference コミュニティタグ(7224:7100/7200/7300)であり、AS_PATH プリペンドより確実に効きます(AWS の経路選択では local preference の方が AS_PATH より先に評価されるため)。
【誤りの選択肢】
A:プライベート ASN のプリペンドは AS_PATH を長くする手法だが、AWS の経路選択では local preference コミュニティの方が先に評価されるため、コミュニティタグほど確実ではない。さらに「2 つ目の VIF を追加」など余計で、双方向の制御も不十分。
C:「Direct Connect ゲートウェイ側で接続を優先設定する」という機能は存在せず(DXGW に経路優先のスイッチはない)、経路制御は BGP 属性で行う必要があるため誤り。
D:「ローカル AWS リージョンのコミュニティタグ」はリージョン到達範囲(スコープ)を制御するもので優先度制御ではない。優先度の主制御を AS_PATH プリペンドだけに頼るのは local preference より弱く、要件のアクティブ/パッシブを確実に実現できないため不適切。
【参考】
Direct Connect ルーティングポリシーと BGP コミュニティ(local preference)Direct Connect でのアクティブ/パッシブ冗長構成の設計