【正解】B
【0からの解説】
①前提知識:限定公開の Google アクセス(Private Google Access)は、外部 IP アドレスを持たない VM が、Cloud Storage や BigQuery などの Google API・サービスの外部 IP アドレスに到達できるようにする機能です。この機能は VPC 全体ではなく「サブネット単位」で有効にします。トラフィックは VPC から Google のネットワーク内で直接 Google API に届き、インターネットには出ません。
ただし、Google API の既定のドメイン(*.googleapis.com)や private.googleapis.com の IP アドレスへ届くには、そのアドレスへ向かうルートが必要です。通常はネクストホップが「デフォルト インターネット ゲートウェイ」のデフォルト ルート(0.0.0.0/0)を使います。名前は「インターネット ゲートウェイ」ですが、Google API 宛てのパケットは Google のネットワーク内にとどまり、外部 IP を持たない VM はインターネット上の他の宛先には出られません。
②要件の整理:Cloud Storage と BigQuery に接続すること、インターネットを経由しないこと、クラウドファーストで構成手順が最も少ないこと。
本問で見分けるべき点は 2 つです。(1) 限定公開の Google アクセスを「どの単位で」有効にするか(VPC かサブネットか)、(2) 「インターネットを経由しない」という言葉につられてデフォルト ルートを削除してよいか、です。どちらも誤解されやすいポイントで、選択肢はこの 2 点の組み合わせで作られています。
③正解の根拠:サブネットで限定公開の Google アクセスを有効にし、デフォルト インターネット ゲートウェイへのデフォルト ルートを用意する(既定の VPC には最初から存在)だけで、Cloud Storage と BigQuery を含む Google API にインターネットを経由せず接続できます。設定はサブネットのチェック 1 つとルートの確認だけで、最も手順が少ない構成です。より厳格にしたい場合は、private.googleapis.com(199.36.153.8/30)や restricted.googleapis.com 向けのルートと DNS を構成する方法もあります。
【誤りの選択肢】
A:限定公開の Google アクセスは VPC リソース全体の設定ではなく、サブネットごとに有効にする設定です。VPC 単位で構成するという前提が誤っています。
C:Cloud NAT は外部 IP を持たない VM がインターネットへ出るための送信元 NAT であり、Google API へのアクセスを「インターネットを経由させない」ための仕組みではありません。さらに、Cloud NAT はデフォルト インターネット ゲートウェイへのルートを必要とするため、デフォルト ルートを削除すると Cloud NAT 経由の通信も Google API への到達もできなくなります。
D:Secure Web Proxy は下り(外向き)ウェブ トラフィックを URL やホスト名で制御するプロキシで、Google API への私設接続の手段ではありません。プロキシのデプロイ・ポリシー・クライアント設定などが必要で、「構成手順が最も少ない」に反します。デフォルト ルートを削除すると Google API へのルートもなくなります。
【参考】
プライベート Google アクセス | Virtual Private Cloud限定公開の Google アクセスを構成する | Virtual Private Cloud