【正解】C
【0からの解説】
①前提知識:Dedicated Interconnect は、オンプレミスのルーターと Google のネットワークを、コロケーション施設(Interconnect ロケーション)で物理的に直結するサービスです。物理回線(Interconnect 接続)の上に、論理的な接続である VLAN アタッチメントを作成し、VLAN アタッチメントを特定のリージョンの Cloud Router に関連付けて VPC と接続します。VLAN アタッチメントのリージョンは、Interconnect 接続のある都市圏と同じである必要はなく、ワークロードに近い別のリージョンに作成できます(この場合、そのリージョンの Cloud Router と VLAN アタッチメントが Google のバックボーンを経由して物理回線とつながります)。つまり 1 本の物理回線を複数リージョンで共有できます。どのリージョンに VLAN アタッチメントを作れるかは Interconnect ロケーションの地域ごとに決まっており、フランクフルトのような欧州(EMEA)のロケーションでは europe-west3 だけでなく europe-west4 も対象に含まれます。
なお、選択肢 C の「リモート VLAN アタッチメント」は Google Cloud の公式の用語ではありません。ここでは「Interconnect 接続(物理回線)のある都市圏のリージョン(europe-west3)とは別のリージョン(europe-west4)の Cloud Router に関連付けて作成した、通常の VLAN アタッチメント」を指す表現として読んでください。特別な種類のアタッチメントがあるわけではなく、作成時に指定するリージョンと Cloud Router が異なるだけです。
②要件の整理:オンプレミスはフランクフルトにあり、物理回線はフランクフルトの Interconnect ロケーション(europe-west3 の都市圏)に引きます。AI チームは europe-west4(オランダ)の TPU を使うため、europe-west4 への低レイテンシ接続が必要です。制約は「コストと運用のオーバーヘッドを最小限に」です。
③正解の根拠:既存(構築中)の Dedicated Interconnect 接続上に、europe-west4 リージョンの Cloud Router に関連付けた VLAN アタッチメント(設問でいう「リモート VLAN アタッチメント」。公式用語ではなく、別リージョンに作った通常の VLAN アタッチメントのこと)を追加すれば、新しい物理回線や契約を増やさずに、Google のプライベート バックボーン経由で europe-west4 へ低レイテンシで到達できます。追加するのは論理リソース(VLAN アタッチメントと Cloud Router)だけなので、コストも運用負荷も最小です。なお、VLAN アタッチメントを Interconnect 接続と異なるリージョンに置く場合や、リージョンをまたいで経路を使う場合は、必要に応じて VPC の動的ルーティング モードをグローバルにすることも検討します。
【誤りの選択肢】
A:Dedicated Interconnect の物理回線はリージョンではなくコロケーション施設に引くものです。europe-west4 側(オランダ)の施設に回線を引くと、フランクフルトのデータセンターから国をまたぐ長距離回線が必要になり、コストが大幅に増えるうえ、europe-west3 向けの接続性も損なわれます。
B:Partner Interconnect を追加すると、別の回線・別のサービス プロバイダ契約・別の運用が増え、「コストと運用のオーバーヘッドを最小限に」に反します。既存の Dedicated Interconnect 上の VLAN アタッチメントで同じ目的を達成できます。
D:Cloud VPN はインターネット経由のため、Interconnect と比べてレイテンシや帯域が安定せず、「低レイテンシ」の要件を満たしません。また、すでに構築している Dedicated Interconnect を捨てる理由もありません。
【参考】
Dedicated Interconnect の概要すべてのコロケーション施設 | Cloud Interconnect