模擬問題集AIP-C01練習問題 9

AIP-C01 練習問題 9

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問題
ある法務リサーチ企業は、Amazon Bedrock と Amazon OpenSearch Service を使用する検索拡張生成(RAG)アプリケーションを運用しています。このアプリケーションは、法令、判例、事件概要を含む 1,500 万件の法的文書について、768 次元のベクトル埋め込みを保存しています。 同社の現在のチャンキング戦略は、テキストを 500 トークンの固定長ブロックに分割しています。この戦略では、法的主張、裁判所の意見、法令の参照といった文脈的に関連する情報が、別々のチャンクに分断されてしまうことがよくあります。研究者からは、生成された出力が重要な文脈を欠いていたり、古い法的情報を引用したりすることが多いと報告されています。 最近のアプリケーションログでは応答時間が 40% 増加しています。p95 レイテンシは 2 秒を超えています。同社は、アプリケーションのストレージ需要が 1 年以内に 90 GB から 360 GB に増加すると見込んでいます。 同社は、大規模環境で検索の関連性とシステムパフォーマンスを改善するソリューションを必要としています。 これらの要件を満たすソリューションはどれですか?

選択肢と解説

  • 1
    既存のチャンキングや前処理の戦略を変更せずに、埋め込みベクトルの次元数を 768 から 4,096 に増やす。
  • 2
    動的な検索を、Amazon S3 に保存した静的な事前作成済み要約に置き換える。Amazon CloudFront を使用して要約を配信し、コンピューティング需要を削減して予測可能性を高める。
  • チャンキング戦略を、固定トークン長ではなく、完全な法的主張・条項・セクションなどの意味的な境界(セマンティック境界)を使用するように更新する。新しいチャンク構造に合わせてベクトル埋め込みを再生成する。
  • 4
    OpenSearch Service から Amazon DynamoDB に移行する。法的概念の高速な検索を可能にするキーワードベースのインデックスを実装する。

解説

【正解】C

【0からの解説】
RAG(検索拡張生成)とは、質問に関連する文書を検索(Retrieval)し、その内容をプロンプトに含めてモデルに回答を生成(Generation)させる手法です。文書はそのままでは長すぎるため「チャンク」と呼ばれる小さな断片に分割してから、各チャンクを「埋め込み(ベクトル)」に変換してベクトルデータベースに保存します。

本問の根本原因は「500 トークンの固定長チャンキング」です。固定長で機械的に切ると、1 つの法的主張や条文の途中でチャンクが分断され、検索でヒットしたチャンクに必要な文脈が含まれない(=関連性の低下、重要文脈の欠落)という問題が起きます。

【C が正解の理由】
セマンティックチャンキング(意味的な境界での分割)に変更すれば、「完全な法的主張」「条項」「セクション」といった意味のまとまりごとにチャンクが作られ、検索でヒットしたチャンクが文脈を完結して含むようになります。チャンク構造を変えたら、埋め込みはチャンク単位で計算されるものなので再生成が必要です。これが検索の関連性低下という根本原因への直接の対処です。

【誤りの選択肢】
A:埋め込みの次元数を 768 から 4,096 に増やしても、チャンクが文脈の途中で分断されている問題は解決しません。むしろベクトルあたりのストレージと計算コストが約 5 倍に増え、ストレージが 360 GB へ成長する見込みやレイテンシ悪化(p95 が 2 秒超)の状況をさらに悪化させます。
B:静的な事前要約への置き換えは RAG の動的検索を放棄するものであり、新しい判例や法改正を反映できなくなります。「古い法的情報を引用する」という既存の問題をむしろ固定化・悪化させます。
D:Amazon DynamoDB はキーバリュー型の NoSQL データベースであり、ベクトル類似検索をネイティブにサポートしません。キーワードベースのインデックスでは「意味的に関連する文書を探す」というセマンティック検索の要件を満たせません。

【参考】
Amazon Bedrock ナレッジベースにおけるコンテンツのチャンキング
Amazon OpenSearch Service の k-NN 検索
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