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GCP-PCSE 練習問題 6|アクセスの構成

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問題
あなたの組織はゼロトラスト セキュリティ モデルを導入しており、Chrome Enterprise Premium を使用しています。会社は Cloud Storage に保存されている機密データへのアクセスを統制したいと考えています。ネットワークの場所に関係なく、管理対象デバイスを使用している承認済みユーザーだけがこのデータにアクセスできるように、アクセス制御を構成する必要があります。アクセスはデバイスのセキュリティ状況(セキュリティ ポスチャー)に基づいて制限する必要があり、具体的には最新のオペレーティング システム(OS)パッチとウイルス対策ソフトウェアが必要です。どうすればよいですか。

選択肢と解説

  • 1
    VPC Service Controls に対して特定のユーザーにアクセス権を付与し、Cloud Storage バケットにアクセスするための境界を作成する。Identity-Aware Proxy(IAP)を構成して、ユーザーがデータにアクセスする前に認証する。
  • 2
    IP アドレス範囲に基づく IAM Conditions を構成する。ユーザーに VPN 経由での接続を必須にする。ユーザーのデバイスにエンドポイント検証ソフトウェアを導入し、基本的なコンプライアンスを確認する。
  • ✓
    Access Context Manager で、デバイス ポリシーを必須とするアクセスレベルを作成する。このアクセスレベルを使用してコンテキストアウェア アクセス ポリシーを作成する。そのポリシーを、Cloud Storage バケットを含む VPC Service Controls の境界に適用する。
  • 4
    Cloud Firewall ルールを使用して、送信元 IP アドレスに基づいて Cloud Storage バケットへのアクセスを制限する。ユーザーに多要素認証(MFA)による認証を必須にする。

解説

【正解】C

【0からの解説】
①前提知識:
・ゼロトラスト:社内ネットワークにいるかどうかで信頼を決めず、「誰が(ID)」「どのデバイスで(デバイスの状態)」「どんな状況で」アクセスしているかをリクエストごとに検証する考え方です。Google はこれを BeyondCorp として実践し、製品としては Chrome Enterprise Premium(旧 BeyondCorp Enterprise)で提供しています。
・Access Context Manager:アクセスを許可する条件を「アクセスレベル」として定義するサービスです。アクセスレベルには IP 範囲・地域・ユーザー ID のほか「デバイス ポリシー」を含められ、OS の種類と最小バージョン、画面ロック、ディスク暗号化、会社所有デバイスかどうかなどを条件にできます。デバイスの情報はエンドポイント確認(Endpoint Verification)で収集され、Chrome Enterprise Premium のカスタム アクセスレベル(CEL 式)では、Windows の適用済み修正プログラム(hotfixes)や、インストール済み・有効なウイルス対策製品(av_installed/av_enabled)といった詳細な属性まで条件にできます。
・VPC Service Controls:Cloud Storage などの Google マネージド サービスの周りに「サービス境界」を作り、境界外からの API アクセスを遮断する仕組みです。境界にアクセスレベル(上り(内向き)ルールなど)を適用すると、「この条件を満たすユーザー/デバイスからのアクセスだけは許可する」というコンテキストアウェア アクセスを実現できます。

②要件の整理:(1) 承認済みユーザーのみ、(2) 管理対象デバイスのみ、(3) ネットワークの場所に依存しない、(4) OS パッチとウイルス対策というデバイスのセキュリティ状況で判定する、(5) 対象は API でアクセスする Google マネージド サービスの Cloud Storage、の 5 点です。

③正解の理由:Access Context Manager でデバイス ポリシーを含むアクセスレベルを作成し、それを Cloud Storage を囲む VPC Service Controls の境界に適用すると、「承認された ID」かつ「セキュリティ状況を満たす管理対象デバイス」からのリクエストだけが Cloud Storage の API に到達できます。判定は IP アドレスに依存しないため、社外からでも条件を満たせばアクセスでき、条件を満たさない端末は社内からでも拒否されます。これは Google が推奨するゼロトラスト(コンテキストアウェア アクセス)の構成そのものです。
補足:選択肢 C の「コンテキストアウェア アクセス ポリシーを境界に適用する」は手順を簡略化した表現です。実際の構成では、「ポリシー」という独立したオブジェクトを境界に付けるのではなく、作成したアクセスレベルをサービス境界の設定に直接指定します。具体的には、境界の「アクセスレベル」の項目にそのアクセスレベルを追加する(境界外からのリクエストのうち、そのアクセスレベルを満たすものを許可する)か、上り(内向き)ルールの送信元(sources)にアクセスレベルを指定し、対象の ID や Cloud Storage のメソッドと組み合わせて許可します。なお、アクセスレベルやサービス境界はいずれも Access Context Manager の「アクセス ポリシー」という入れ物の中に作成されます。こうして境界にアクセスレベルを設定することが、Google Cloud の API に対するコンテキストアウェア アクセスの実体です。

【誤りの選択肢】
A:IAP はロードバランサの背後で動くウェブ アプリケーションや VM への TCP 接続などの前段に置く認証・認可の仕組みで、Cloud Storage の API アクセスを保護するものではありません。また「VPC Service Controls に対してユーザーにアクセス権を付与する」だけでは、デバイスのセキュリティ状況(OS パッチ・ウイルス対策)を判定する要素がなく、要件 (2)(4) を満たしません。
B:IP アドレス範囲と VPN による制御は「ネットワークの場所」に依存する従来型の境界防御で、「ネットワークの場所に関係なく」というゼロトラストの要件 (3) に反します。エンドポイント検証ソフトウェアを導入するだけでは、その結果がアクセスの判定(アクセスレベル)に組み込まれないため、デバイスの状態によってアクセスを制限できません。
D:VPC ファイアウォール ルール(Cloud NGFW)は VM など VPC 内のリソースに出入りするパケットを制御するもので、Google マネージド サービスである Cloud Storage の API アクセスには適用されません。また送信元 IP と MFA だけではデバイスのセキュリティ状況を検証できず、要件 (3)(4) を満たしません。

【参考】
カスタム アクセスレベル | Access Context Manager
Endpoint Verification によって収集されたデバイス属性
上り(内向き)ルールを使用したコンテキストアウェア アクセス | VPC Service Controls
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